群青の空を越えて

 シナリオ:16 システム:12 キャラ:13 CG:12 サウンド:14 

総合点 67点

 

 

 

一言で言うと、

社会の教科書(゚Д゚;)

教科書といっても、今の日本で使われている社会の教科書ではありません.
本来社会は、経済,宗教,民族,軍事,政治,歴史,産業などなど複数の要素からなっていますが、現在の教科書はそれらの中から1つ,2つだけを掻い摘んであたかもそれが社会だと教えるようなものです。
特に軍事は必要以上に遠ざけられ、そのせいで楽観者が跋扈している時代になりました。
…でも,このお話は違いました。

物語は、筑波航空学校が主要舞台。
戦争状態の中の、予備生徒である若者が何を信じ死んでいくのか…
という一人間のスケールのものと、戦争の背景、社会の在り様といった大きいスケールものを両方にウェイトをおかれています。
近未来の日本の戦争状態という強引な設定には違いませんが、大小に細かい設定があるのでそこはかとないリアルティがありました。
…ですが,社会に対してある程度の知識があればああ確かに納得できる展開だなと分りますが、
如何せん前提知識が多すぎるような…
18禁が別な意味でぴったりします。
また、スケールでかいせいか、登場人物の思考展開が少々うそ臭く思える場面がありました。
これは『坊やだからさ』で片付けられてしまうかもしれませんが。

ゲーム構成は各攻略対象キャラで大統領選挙の情勢が違い、各々で戦況が変わります。
全シナリオを読了すると,まとめシナリオになります。
キャラ別では足りない部分も多いので、まとめシナリオは必須です。
正直、各キャラパートでは微妙~という部分もありましたが、
最終では台詞の長さ上昇に伴ないつつ、面白くなっていました。

でもあの絵は好きになれなかった。